ゆきの工房・ノベルのイクシア・本編シリーズ:散華
ノベルのイクシア
本編シリーズ
散華
懺悔の洞窟の奥深く、そこでは今クウヤを中心に凄まじい力が台風の如く荒れ狂っていた。
「俺の婚約者だったミナは新種の進化の核・バーストコアを研究していた。が、研究成果を狙ったお前に殺されてしまった」
サングラスを外した彼の両目には冷たく輝く青い瞳があった。
「あの時の研究者か……!!」
「未完成とはいえ、お前が散々欲したバーストコアの力だ。たっぷりくれてやるから、あの世でミナに謝って来い」
言うが否や、強力な電流がセツナ達に迸った。
傍らの部下2人はその一撃で粉々に砕け散った。
「くっ!」
「いや無理か……なにせお前はミナと違って……100%地獄行きだろうからな!」
続いて強烈な風を放ち、怯んだ隙に肉薄する。
そして徒手空拳でひたすらにセツナを殴り続けた。
その瞳は相も変わらず冷たい輝きを放っているが、見る者が見ればそこに激しく燃え盛る憤怒の炎を感じ取る事が出来る筈だ。
レイジ達が見れば、今までのクウヤからは想像もつかない動きであることがわかるだろう。
バーストコアの作用によって、クウヤのイクシアだけでなく、身体能力もまた飛躍的に上昇していたのだ。
「くっ……あまり調子に乗らないでください!」
セツナが刀をクウヤの右脇腹に突き立てた。
だがクウヤは痛がるどころかむしろ笑みを浮かべ、右手で刀を持つ手をがっしり掴んだ。
あまりの握力に骨が軋む音がする。
「これで動けないな」
そして左手でセツナの口元を掴み膨大な熱量の火炎を放ち続けた。
結果セツナは悲鳴を上げる事すら許されぬまま、クウヤの怒りそのものというべき炎に焼かれ続ける。
だが10発程食らわせた頃に、クウヤは突如脱力感に襲われた。
その隙を見逃さなかったセツナはクウヤの腹を勢いよく蹴飛ばした。
そしてその力を利用して、同時に刀を抜く。
「どうやら時間切れのようですね」
「……そのようだな」
クウヤが駆け出す。
セツナが炎を纏った竜巻をぶつけるが、『覚悟』を決めたクウヤには足止めにもならなかった。
「離せ!!」
「そう言われて離す奴がいると思うか?」
「クウヤ、死ぬ気か?」
ちらと振り返ると仲間たちが起き上がっていた。
超越者でないレミが比較的軽傷なのは、先程レイジとサヤが咄嗟に庇うのを見ていたのですんなり納得がいった。
「レイジ、後は頼んだぞ」
もう少し気の利いた遺言が言いたかったな。
そう、自嘲しながら彼は自爆のイクシアを発動させた。
その瞬間瞼の裏に、生涯ただ一人愛した女性の姿が映し出された。
ミナ……今そっちへ行くからな……
「クウヤーーーーーーッ!!!!」
外の白き絶望にまで聞こえそうなレイジの叫びが懺悔の洞窟に轟いた。
光が収まると、そこには巨大な穴が一つ空いているだけだった。
「俺の婚約者だったミナは新種の進化の核・バーストコアを研究していた。が、研究成果を狙ったお前に殺されてしまった」
サングラスを外した彼の両目には冷たく輝く青い瞳があった。
「あの時の研究者か……!!」
「未完成とはいえ、お前が散々欲したバーストコアの力だ。たっぷりくれてやるから、あの世でミナに謝って来い」
言うが否や、強力な電流がセツナ達に迸った。
傍らの部下2人はその一撃で粉々に砕け散った。
「くっ!」
「いや無理か……なにせお前はミナと違って……100%地獄行きだろうからな!」
続いて強烈な風を放ち、怯んだ隙に肉薄する。
そして徒手空拳でひたすらにセツナを殴り続けた。
その瞳は相も変わらず冷たい輝きを放っているが、見る者が見ればそこに激しく燃え盛る憤怒の炎を感じ取る事が出来る筈だ。
レイジ達が見れば、今までのクウヤからは想像もつかない動きであることがわかるだろう。
バーストコアの作用によって、クウヤのイクシアだけでなく、身体能力もまた飛躍的に上昇していたのだ。
「くっ……あまり調子に乗らないでください!」
セツナが刀をクウヤの右脇腹に突き立てた。
だがクウヤは痛がるどころかむしろ笑みを浮かべ、右手で刀を持つ手をがっしり掴んだ。
あまりの握力に骨が軋む音がする。
「これで動けないな」
そして左手でセツナの口元を掴み膨大な熱量の火炎を放ち続けた。
結果セツナは悲鳴を上げる事すら許されぬまま、クウヤの怒りそのものというべき炎に焼かれ続ける。
だが10発程食らわせた頃に、クウヤは突如脱力感に襲われた。
その隙を見逃さなかったセツナはクウヤの腹を勢いよく蹴飛ばした。
そしてその力を利用して、同時に刀を抜く。
「どうやら時間切れのようですね」
「……そのようだな」
クウヤが駆け出す。
セツナが炎を纏った竜巻をぶつけるが、『覚悟』を決めたクウヤには足止めにもならなかった。
「離せ!!」
「そう言われて離す奴がいると思うか?」
「クウヤ、死ぬ気か?」
ちらと振り返ると仲間たちが起き上がっていた。
超越者でないレミが比較的軽傷なのは、先程レイジとサヤが咄嗟に庇うのを見ていたのですんなり納得がいった。
「レイジ、後は頼んだぞ」
もう少し気の利いた遺言が言いたかったな。
そう、自嘲しながら彼は自爆のイクシアを発動させた。
その瞬間瞼の裏に、生涯ただ一人愛した女性の姿が映し出された。
ミナ……今そっちへ行くからな……
「クウヤーーーーーーッ!!!!」
外の白き絶望にまで聞こえそうなレイジの叫びが懺悔の洞窟に轟いた。
光が収まると、そこには巨大な穴が一つ空いているだけだった。